日本赤十字社 広島赤十字・原爆病院

歯科医師研修医プログラムについて

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歯科医師研修医プログラムについて

初期臨床研修の理念

個人の尊厳と患者の権利を尊重し、安全で確実な医療を提供していくため、医師としての必要な倫理観と、プライマリ・ケアの基本的な診療能力を身に付けます。

初期臨床研修の基本方針

プログラムの名称

広島赤十字・原爆病院歯科医師臨床研修プログラム(プログラム番号:060218001)

プログラムの責任者

明見 能成(歯科口腔外科部長)

プログラムの特色

総合病院の歯科口腔外科として、顔面外傷・口腔がん・顎嚢胞などの口腔外科疾患の治療から、保存・補綴などの一般 歯科治療まで広範囲な顎顔面疾患に対応しており、様々な症例を経験することができます。さらに医科診療科と密接に 連携して、有病者の歯科治療と口腔ケアも積極的に行っているため、外来患者だけでなく入院患者に対する治療も研修 することができます。研修内容としては、まず初めに患者に接する基本的態度及び検査法と所見の取り方を習得し、 指導医の助手をしながら徐々に歯科診療の臨床技術を学んでいきます。最終月あたりでは、当院麻酔科で1か月間の 全身麻酔管理の研修も行っています。 さらに、希望により後期研修として引き続き1年間研修することも可能で、その場合は外来での一般歯科治療と小手術に 加え、手術室での手術に関して一層の経験を積むことができ、入院患者を担当することもあります。経験豊富な指導医と それを支えてくれるスタッフの下での充実した研修を通して、外来から入院までの臨床知識と技術を習得することができます。

研修における一般目標

  1. 患者の病状・病態を的確に把握できる。
  2. 診療内容等を正しく記録する習慣を身につける。
  3. チーム医療の理解・実践ができる。
  4. 患者や家族に対して適切な応対ができる。
  5. 関連領域の知識・技術の修得ができる。

研修施設の概要

単独型臨床研修施設広島赤十字・原爆病院(広島市中区千田町1丁目9番6号)
・管理者 古川 善也(院長)
・ 研修実施責任者 明見 能成(歯科口腔外科部長)
・ プログラム責任者 明見 能成(歯科口腔外科部長)
研修協力施設関野歯科クリニック(広島市中区千田町1丁目4番17号)
千田町歯科クリニック(広島市中区千田町2丁目1番10号)
広島市保健所(広島市中区国泰寺1丁目6番34号)
広島県赤十字血液センター(広島市中区千田町2丁目5番64号)

プログラムの管理・運営体制

研修プログラムの管理・運営は、歯科医師研修管理委員会及びプログラム責任者のもとで行い、定期的及び臨時に委員会を開催し、研修医の指導方針と評価及び研修プログラムを計画する。

到達目標

A.歯科医師としての基本的価値観(プロフェッショナリズム)
  1. 社会的使命と公衆衛生への寄与
    • 社会的使命を自覚し、説明責任を果たしつつ、社会の変遷に配慮した公正な医療の提供及び公衆衛生の向上に努める。
  2. 利他的な態度
    • 患者の苦痛や不安の軽減と福利の向上を最優先するとともに QOL に配慮し、患者の価値観や自己決定権を尊重する。
  3. 人間性の尊重
    • 患者や家族の多様な価値観、感情、知識に配慮し、尊敬の念と思いやりの心を持って接する。
  4. 自らを高める姿勢
    • 自らの言動及び医療の内容を省察し、常に資質・能力の向上に努める。
B. 資質・能力
  1. 医学・医療における倫理性
    • 診療、研究、教育に関する倫理的な問題を認識し、適切に行動する。
  2. 歯科医療の質と安全の管理
    • 患者にとって良質かつ安全な医療を提供し、医療従事者の安全性にも配慮する。
  3. 医学知識と問題対応能力
    • 最新の医学及び医療に関する知識を獲得し、自らが直面する診療上の問題について、科学的根拠に経験を加味して解決を図る。
  4. 診療技能と患者ケア
    • 臨床技能を磨き、患者の苦痛や不安、考え・移行に配慮した診療を行う。
  5. コミュニケーション能力
    • 患者の心理・社会的背景を踏まえて、患者や家族と良好な関係性を築く。
  6. チーム医療の実践
    • 医療従事者をはじめ、患者や家族に関わる全ての人々の役割を理解し、連携を図る。
  7. 社会における歯科医療の実践
    • 医療の持つ社会的側面の重要性を踏まえ、各種医療制度・システムを理解し、地域社会に貢献する。
  8. 科学的探究
    • 医学及び医療における科学的アプローチを理解し、学術活動を通じて、医学及び医療の発展に寄与する。
  9. 生涯にわたって共に学ぶ姿勢
    • 医療の質の向上のために省察し、他の歯科医師・医療者と共に研鑽しながら、後進の育成にも携わり、生涯にわたって自律的に学び続ける。

目標症例数

各項目における研修症例数が目標症例数の80%以上となることが望ましい。

研修プログラムの概要

1)研修期間

原則1年間(2年目に後期研修可)

2)研修期間割

1年間をⅠ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳの4期に分ける。

Ⅰ期基本的な口腔に関する診査・診断ができる。
臨床の場で、患者様との対応に慣れることを目標に、模型実習等も含めて指導する。
Ⅱ期簡単な症例に対する基本的な手技・処置を行いながらの診査、顎・顔面を含めた診断ができるように指導する。
Ⅲ期やや複雑な症例に対する手技、総合病院における歯科口腔外科という特性を考え、全身的な基礎疾患を持った患者様の個々の全身状態を考慮した治療方針をたて、関連各科との連携のうえ、治療を行えるように指導する。
Ⅳ期Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ期で身につけた項目を基本として、心身障害者の治療などを含めて、将来への橋渡しとなるような応用的な項目を指導する。
その他Ⅰ期からⅣ期までの間に、地域医療研修として、保健所等の研修協力施設(合計1ヶ月以内)にて指導する。
Ⅳ期の間に、麻酔科において歯科手術の全身麻酔等を指導する。

当院の目指す歯科医師像について

  1. 歯科医師は、病院の社会的施設としての責任・経営方針を厳守し、医療従事者として持たなくてはならない医療倫理・道徳等の実践者として、常に勤務上の態度と行動は慎重かつ厳正でなくてはならない。
  2. 歯科医師は、病院組織医療の主導的役割を常に持ち率先して病院の規約を守り、全職員の相互信頼 と協力により、適正な医療活動を推進しなければならない。
  3. 歯科医師は、モラルと活動意欲を忘れず常に良医を志向し、研鑽に努め、医療水準に遅れないよう 努力しなければならない。また、患者に対して良い医療を最大の配慮と敬愛をもって行い、親切・ 適切・迅速なサービスに心がけ、歯科医師・患者間の信頼関係を保ち、広く地域住民にも信頼を 得るよう努めなければならない。
  4. 歯科医師は、院内の指導的立場にあることを自覚し、その業務に誇りをもち、院内外を問わず歯科 医師としての品位を保ち、病院の名誉信用を傷つける行為をしてはならない。
  5. 歯科医師は、保険医として診療報酬制度の内容を熟知し、診療しなければならない。

研修医の処遇

職名研修医師(常勤)
給与固定給 305,450円(地域手当(基本給の10%)含む) + 諸手当
諸手当通勤手当(上限55,000円)、住居手当(上限28,500円)、時間外手当
宿舎あり(自己負担金あり)
休日日曜日、土曜日、祝祭日、創立記念日(5月1日)、年末年始
休暇年次有給休暇(1年につき21日)
特別有給休暇(夏季休暇3日。その他慶弔休暇等。)
各種制度育児休業、介護休暇など
福利厚生健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険、日本赤十字社年金制度、全社的福利厚生、職員互助会制度(院友会)など
保険医師賠償責任保険/病院自体の加入あり(個人加入を推奨)
健康診断年1回
その他各種研修会・講習会への参加可能。 その他、勤務・処遇については職員給与要綱、職員就業規則など各規則に準ずる。

募集定員及び選考方法

募集定員1名
選考方法小論文・面接・書類選考

お問い合わせ先

教育研修推進室 臨床研修担当者
〒730-8619 広島市中区千田町1丁目9番6号
電話 082-241-3111 (内線) 3110
mail kyouiku@hiroshima-med.jrc.or.jp

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